公立幼稚園がなくなる?東久留米市のケース

2016年10月3日 保育の豆知識 google  0

公立幼稚園がなくなる?東久留米市のケース

実は今、閉園の危機に面している公立幼稚園が多く存在しています。なんと公立幼稚園が全て廃止された市もあるほどです。
保育士免許の取得を目指している人の中には、幼稚園教諭の免許取得も視野に入れている人も多いのでは?
今回は免許取得前に知っておきたい、公立幼稚園がなくなる理由・経緯と、東京都東久留米市のケースもご紹介したいと思います。

 

公立幼稚園がなくなる?存在意義が問われだした経緯

現在、幼稚園の多くは定員割れに悩まされています。
そもそも公立幼稚園の開園に至った経緯は、幼児人口が急増した時期に私立幼稚園では定員枠が足らず、私立幼稚園を補完する役割として設置されたことにあります。
 
しかし、近年の少子化や保育園利用者の増加に伴い、私立幼稚園の深刻な定員割れが問題になり、閉園に追い込まれる私立幼稚園が増えています。そのため、補完的な役割は終わったと言っても過言ではなく、公立幼稚園の存在意義自体が問われるようになっています。それに加えて、昨今の財政難の波を受けて、自治体としても、市町民税で運営する公立幼稚園の存続が厳しくなっています。それらの結果として、公立幼稚園の閉園や民営化を決断する自治体が多くなっているのです。

 

公立幼稚園がなくなる?東久留米市のケース

現在、東京都東久留米市には既に公立幼稚園が存在していません。
東久留米市では、2009年、市内にあった公立幼稚園3園(大道幼稚園、下里幼稚園、上の原幼稚園)を全てを廃止しました。
前述した経緯と同じく、東久留米市においても、公立幼稚園(私立幼稚園)の設立をした当初の目的は、「私立幼稚園に入りたくても入れない」子どもを受け入れるためでした。しかし、東久留米市においても私立幼稚園の定員割れが目立ち、公立幼稚園の存在意義が問題視されるようになったのです。
(なお、平成16年の東久留米市の調査によると、現在「私立幼稚園に入りたくても入れない」子どもの数は、幼稚園全体の1%未満であり、さらに公立幼稚園に通わせている保護者の9割が補完的役割と捉えていないことを調査結果で明らかにしています。そのことからも東久留米市は公立保育園がなくなることは問題ないものとしていました。)
 
また、市民1人当たりの市税収入を比較した場合、東久留米市は多摩地区26市の平均を下回っています。このような財政構造の市が行政サービスを確保していく為には、より効率的な税の活用を考えざるをえません。そうしたことも、公立幼稚園がなくなる理由の1つになっています。
 
こういった理由で公立幼稚園がなくなることは仕方がない場合もあり、全く理解できないものではありません。しかし、廃止発表当時、市は閉園後の利用計画も立てていないなど、対応の無責任さに市民から批判の声が上がっていたことも事実です。
 
さらに、東久留米市においてはこういった公立幼稚園の全廃にとどまらず、2016年3月に公立保育園の全園廃止の計画を発表しています。公立保育園の民営化は全国的に進められているものの、一般的には貧困対策などを考えて自治体に数箇所残すという特徴があります。その中で東久留米市のように公立保育園全てがなくなるケースは全国的にも見ても異例で、問題視されています。”