国だけじゃない!各自治体の保育士処遇改善に向けた動き

2017年1月13日 保育の豆知識 google  0

国だけじゃない!各自治体の保育士処遇改善に向けた動き

待機児童問題が叫ばれていますが、保育園を増やせない理由があります。それは「保育士不足」です。アンケートをとると半数以上の保育園で「人材確保が課題」と答えており、厚労省調査によると3年後の2017年には7万4000人の保育士が不足するそうです。なぜ保育士が不足するのかというと、その最大の理由は保育士の待遇の悪さです。

 

保育士の平均月収は20.8万円で、全職種平均の29.8万円よりも、9万円近く低いわけです。子ども・子育て新制度では、消費税増税によって得られるお金から3000億円ほどを使って処遇改善等を行う予定となっていましたが、依然として保育士の待遇が改善されない状態が続いています。

 

自治体が独自の動きを見せる

政府は保育士の給与水準が低いことが問題視し、待機児童問題解消のための最重要課題として、保育士の処遇改善に取り組む予定でいますが、地元住民から直接突き上げをくう自治体はお尻に火がついた状態です。そこで全国の自治体が相次いで独自の処遇改善の取り組みを行っています。
 
例えば、東京都は2015年度から保育士の評価・昇進制度を導入する民間事業者を対象に保育士1人当たり給与を2.1万円アップさせる補助金を支給すると発表しました。また、東京都千代田区は、国が新たに始める保育の新制度で支援対象に含まれていない都認証保育所も含めて助成を行っています。私立保育所や認証保育所の正規雇用の保育士や栄養士を対象に、1人につき月額2万円分を上限に補助金を支出すると発表しました。
 

神奈川県下の独自の取り組み

神奈川県は0-2歳児の受け入れが定員を超えている保育所に対し、保育士の配置基準を満たすための補助金を導入しました。具体的には、直接保育園に対して補助金を投入するのではなく、不足する人員の雇用経費の2分の1を市町村に対して補助することとしています。

 
この補助金を受けて、川崎市、横浜市などでは、全国でもいち早く、独自の処遇改善政策が実施されています。また、神奈川県川崎市は、民間保育所職員の給与に市独自で上乗せする「処遇改善費」を増額しました。1人当たりの平均月額を17,100円とし、現行より7,500円アップします。

 

その他自治体の取り組み

その他の地域でも自治体による処遇改善の取り組みが見られます。福岡市は2013年度から保育士1人当たり約10万円のボーナス支給を実施し、保育士の確保に努めています。また、沖縄県では2015年度から、非正規職員を正規雇用化した認可保育所に年72万円を助成する事業を開始しました。
 
これら多様な取り組みは、保育士の処遇改善がいかに喫緊の課題であるかを示していると言えるでしょう。