「認可保育所プール事故」から学ぶ、保育現場の安全管理

2016年10月16日 保育の豆知識 google  0

「認可保育所プール事故」から学ぶ、保育現場の安全管理

■京都市の認可保育園でのプール事故

京都市上京区の認可保育園「せいしん幼児園」で2014年7月、当時4歳の園児がプールの中で死亡する事故が発生しました。京都市の監査では園の不十分な安全管理が指摘されました。事件当日、30人の園児がプール遊びをしていました。監視すべき保育士は2名しかおらず、1名はプールサイドで日誌を書き、子どもたちから目を離していました。1名はプールを見てましたが、2名ともがプールサイドから離れる時間もあったそうです。

■那須塩原市の認定こども園でのプール事故

栃木県那須塩原市は2016年7月、同市の認定こども園のプールで、当時5歳の女児が溺れ、意識不明の重体になったと発表しました。事件当日、30人の園児がプールで水遊びをしていました。プール遊びを開始した約10分後に、保育士が水中でうつぶせの状態で溺れている女児を見つけたそうです。女児は病院に搬送されましたが、意識不明の状態が続いているとのことです。

■認可保育園でのプール事故を防ぐためには

このような痛ましい事故を防ぐために、行政はどのような指導をしているのでしょうか。厚生労働省は各自治体に対し、認可保育園に対して以下の指導を求める文書を2014年6月付けで出しています。重要な点は3つあります。

(1)プール活動・水遊びを行う場合は、監視体制の空白(誰も園児をチェックしない時間帯)が生じないように専ら監視を行う者とプール指導等を行う者を分けて配置し、また、その役割分担を明確にすること。
(2)事故を未然に防止するため、プール活動に関わる保育士等に対して、児童のプール活動・水遊びの監視を行う際に見落としがちなリスクや注意すべきポイントについて事前教育を十分に行うこと。
(3)保育士等に対して、心肺蘇生を始めとした応急手当等について教育の場を設けること。また、一刻を争う状況にも対処できるように119番通報を含め緊急事態への対応を整理し共有しておくとともに、緊急時にそれらの知識や技術を実践することができるように日常において訓練を行うこと。

これらは認可保育園だけでなくすべての子どもに関わる水遊びを行う施設について注意されるべき事項です。どんなに注意をしていても、プール遊びをする以上、溺れる事故のリスクは免れません。もちろんプール遊びは水と親しむ体験をする貴重な場でもあります。保育に関わる全ての人に、改めて細心の注意が求められています。