認可保育園の運営主体

2016年8月18日 保育士とは google  0

認可保育園の運営主体

認可保育園とは、国や自治体によって定められた基準をクリアしている保育園の事を言いますが、このことから、認可保育園の運営主体についても、国や自治体が行っている、いわゆる「公立保育園」という誤解されることが多いようです。
実際に、認可保育園の運営主体はその公共的性格から自治体と社会福祉法人に限られていた時期も長くありました。しかし、2000年に行われた認可保育所の設置主体制限の撤廃により、現在は社会福祉法人だけでなく、株式会社も参入が可能となっています。

■認可保育園の運営主体による違い

2000年の参入規制緩和により、株式会社などの民間運営が可能になった認証保育園。
これまで自治体と社会法人に限られていた運営に民間の経営ノウハウが導入されることで、サービスの向上、効率の向上を通じた保育の質の向上や、保育の受け皿の増加に伴う保育の量の確保が期待されてきました。
では実際に、社会福祉法人の認可保育園と株式会社の認可保育園の違いはどんな部分にあるのでしょうか?

■社会福祉法人と株式会社の基本的な違い

(1)事業目的
社会福祉法人:社会福祉事業(及びその他公益事業、収益事業)
株式会社:自由

(2)所轄庁
社会福祉法人:都道府県、政令指定都市、中核市」
株式会社:なし

(3)設立に必要な人員
社会福祉法人:6名以上の理事、2名以上の監事、理事の2倍超の評議員
株式会社:1人以上いれば設立可能

(4)決算の公開及び提出
社会福祉法人:財務諸表を含む現況報告書を所轄庁に提出
株式会社:広告の義務

(5)資金
社会福祉法人:寄付金、補助金
株式会社:債券や株式の発行

(6)残余財産の処分
※運営法人が破綻した場合の、残った財産の処分について
社会福祉法人:財産が帰属すべき者が定められている場合はその者に帰属し、それによって処分されない財産は国庫に帰属
株式会社:債務弁済後、残余財産があれば株主に分配

■社会福祉法人と株式会社の税制と補助金の違い

(1)法人税
社会福祉法人:原則非課税(収益事象により生じた所得は課税※所得の22%)
株式会社:課税(※所得の30%)

(1)道府県民税
社会福祉法人:原則非課税
株式会社:課税

(1)市町村民税
社会福祉法人:原則非課税
株式会社:課税

(1)固定資産税
社会福祉法人:社会福祉事業用の固定資産は非課税
株式会社:課税

(1)事業税
社会福祉法人:原則非課税
株式会社:課税

(1)施設整備費の補助金
社会福祉法人:あり
株式会社:なし

(1)運営費の補助金
社会福祉法人:あり
株式会社:あり

(1)自治体による補助金加算
社会福祉法人:あり
株式会社:対象外が多い

(1)開園時の低利融資
社会福祉法人:(独)医療福祉機構より低利融資あり
株式会社:なし

■運営主体によっても違う認可保育園

このように、認可保育園といっても、運営主体によっては営利団体か非営利団体かという大きな違いがあり、事業目的や税制、補助金なども異なってくるのがわかります。
社会福祉法人が運営主体の場合は営利目的での事業が行えない分、税制や補助の面で優遇され、株式会社が運営主体の場合は、営利団体だからこそ、保護者など利用者のニーズに合わせて様々なサービスを導入できるというメリットもあるでしょう。