「保育の心理学」のベースとなった「発達心理学」とは

2016年12月22日 保育士試験対策 google  0

「保育の心理学」のベースとなった「発達心理学」とは

筆記試験の中で、比較的人気科目である「保育の心理学」。
そのベースとなっている「発達心理学」とはどんなものか、概要やポイントをご紹介します。

 

発達心理学とは

胎児から壮年まで、人間が生きていく一生の間における、心・体の発達過程における、心理理論を研究する学問です。

元々は、幼児から成人するまでを「発達」と定義して研究されていましたが、近年では、「胎児」「老年」期まで、その対象を広げています。

発達心理学は、発達過程にフォーカスした学問の為、「幼児心理学」「児童心理学」「青年心理学」「老年心理学」というように、発達段階に合わせて細分化されます。

保育士試験の出題範囲と関係が深いのは、やはり「幼児心理学」「児童心理学」になります。

 

「臨床発達心理士資格」の生みの親・発達心理学会

日本の発達心理学の発展に向けて取り組んでいる学会としては、『日本発達心理学会』が有名です。

1989年に設立された『日本発達心理学会』は、学会への参加に当たって、学歴などの制限を設けず、若手や「発達の実務」に関わる方も歓迎し、「世の中に開かれた学会」を目指しています。

また、スキルアップを目指す保育士さんの中で人気の高い「臨床発達心理士資格」の
創設(2001年)と、現在の運営に力を尽くしたのも、この『日本発達心理学会』になります。

 

発達心理学を学ぶ意義

発達心理学を学ぶ意義は多くありますが、特に、様々な年代の子ども達の保育を担当する保育士さんにとっては、子どもたちの発達状況に応じた心理的特徴を、理論として身に着けておくことで、日々の保育の場面で、適切な対応をとることができるという、大きなメリットがあるといえます。

前述の様に、現在では、壮年期までを取り扱う「発達心理学」ですが、やはり「乳幼児期」に関する研究データや、書籍が多い傾向にあるようで、子どもの頃の発達は、それだけ変化に富んでいるということの証明でもあります。

感情の表現の仕方や、論理的な思考の深さなども日に日に変わっていく子どもたちを正しく導くために、「発達心理学」を学ぶ大きな意義があるといえるのではないでしょうか。

 

発達心理学者「エリクソン」

保育士試験の筆記試験でも、度々登場するのが「エリクソン」。

アメリカの発達心理学者であるエリクソン(Erikson,E.H.)が1977年に提唱した、心理社会的発達段階説は、試験対策としても、保育者としての知識としても、押さえておくとよいでしょう。その他、「アイデンティティ」の概念を提唱したことでも有名です。

エリクソンは、アメリカの学者として有名ですが、実は生まれはドイツのフランクフルトで、国籍はプロイセン王国です。

ウィーンにて、精神分析研究所における分析家の資格を取得するのですが、エリクソンが生きた時代のドイツは、ナチス政権により激動の時代を迎えていました。

その為、エリクソンはウィーンからコペンハーゲンを経てアメリカへ渡り、アメリカ国籍を取得することになったのです。

アメリカではエール大学、カリフォルニア大学、ハーバード大学、と、名だたる有名大学で教員を務め、大学の学位を持たないまま、発達心理学者としての地位を確固たるものにしていきました。
 

まとめ

この記事では、「発達心理学」の概要や、関係する資格、提唱者についてご紹介しました。
「保育の心理学」は、保育士になってから、現場でとても役に立つ教科です。
テキストをただ丸暗記するのではなく、学問が生まれた背景なども知っていただくことで、さらに深い知識として身に着けて頂けましたら幸いです。