「学習障害」とは?

2017年1月17日 筆記試験対策 google  0

「学習障害」とは?

保育士試験の筆記試験科目『保育の心理学』でも取り扱う、『学習障害』についてポイントを解説します。

保育士として実際に働いていると、「気になる子」と接する機会もあります。落ち着きがない子、コミュニケーションが取りづらい子、覚えが良くない子など、実際に気になる内容やその度合いは様々なのですが、後々それが発達障害と判明されるケースもあります。

今回は、そんな「気になる子」の中でも、「学習障害」という障害を持つ子どもについて、「学習障害」の定義や特徴なども交えてご紹介したいと思います。子どもたちがより良い環境で成長するためには、保育士として子ども一人ひとりの個性や困難に気付き、理解して保育に取り組んであげることも重要なので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

学習障害とは?

学習障害とは発達障害の一種で、「LD」と呼ばれることもあります。LDとはLearning Disorders・Learning Disabilitiesの略で、読み・書き・算数など、ある特定の分野において能力習得が困難な障害のことです。

知的発達の遅れを伴わず、また、特定の能力以外には問題が見られないことが多いため、診断が難しい障害でもあります。最近では少しずつ学習障害に関する知識が知れ渡るようになり、子どもの学習障害に親や教育者・保育者が気付くケースも増えてきていますが、単なる苦手分野だと判断されて大人になるまで障害に気付かれないケースもあるそうです。

また、注意欠陥多動性障害(ADHD)や広汎性発達障害(PDD)を合併しているケースもあり、困難の度合いが複雑な場合もあります。

 

学習障害の代表的な特徴

学習障害は代表的な特徴をご紹介すると、以下のようなものがあります。

<読字障害>
・意味を理解しながら文字を読むことが難しい。
・「わ」と「ね」など、文字の形態が似ていると判別できない。
・「ょ」「っ」など、小さい文字が認識できない。
・文章を読んでいると、どこを読んでいるのか分からなくなる。
・文章を飛ばし読みしてしまう。
・目で見た文字を音として声に出すことが苦手。

 

<書字障害>
・文字を書き写すことが出来ない。または、時間がかかる。
・鏡文字になるなど、正確な字が書くことが難しい。
・文字の大きさや形が統一できない。
・自分で書いた字が読めない。
・漢字が覚えられない。

 

<算数障害>
・数の大きい、小さいが分からない。
・簡単な数字の理解や計算が出来ない。
・繰り上げ、繰り下げの計算ができない。
・指を使わないと数を数えられない。

 

<位置・日時などの概念に関する障害>
・右、左という位置関係が理解できない。
・昨日、今日、明日の違いが分からない。
・時計が理解できない。

 

<伝えることに関する障害>
・単語は出てくるが文章として頭で構成できず、うまく話せない。
・発音がうまく出来ない。

 

以上のような特徴があります。ただし、未就学の子どもの場合はまだ学習していないことも多く、発達も途中の段階ですから、こういった特長で判断することは難しいと思います。

 

保育園児・幼稚園児の場合の学習障害の特徴

では、保育園児や幼稚園児のような幼い子どもでも学習障害の特徴は見られるのでしょうか。
学習障害の子どもの幼い時の特徴例をご紹介します。
 

・ハサミ、折り紙、のり、ボタンなど、道具がうまく使えない。
・言い間違い、聞き間違いが多い。
・ものの名前が覚えられず、「あれ」「それ」という表現が多い。
・語彙が少なく、ことばに遅れがある。
・言葉のオウム返しが多い。
・しりとりが出来ない。
・自分の思いを文章にして伝えられない。
・靴の左右が分からない。
・絵や図形の見本があっても真似して描けない。
・本の上下が分からない。
・ネームシールなどを見ても、自分の名前がどれか分からない。
・昨日、今日、明日の概念が分からない。

 

このような特徴が見られやすいようです。しかし、これらの特徴に当てはまったとしても、必ずしも学習障害であるとは限らないので注意してくださいね。年齢によって違いがあることはもちろん、ただスタートがのんびりしているだけの子も多いものです。

 

保育士として、どうするべきか

学習障害の子どもの困難を理解し、サポートすることは重要なことです。しかし、決して診断名の決めつけはしないようにしましょう。保護者が問題視している場合には専門機関を紹介するなどの手助けをし、もしその子どもに正式に医師による診断が下り、保護者から相談を受けた場合には、今後の園での支援方法を話し合うと良いと思います。