「隠れ待機児童」の実情

2017年1月25日 筆記試験対策 google  0

「隠れ待機児童」の実情

今まで待機児童の影に隠れていた、「隠れ待機児童」。みなさんはその存在を知っていましたか?

「隠れ待機児童」とは、国の定める待機児童の定義から外れるものの、実際は希望する保育所に入れず、何らかの形で待機している状態の児童のこと。2016年9月2日、厚生労働省は今まで影に隠れていたその「隠れ待機児童」数を初めて発表したことで、これまで全体像の把握が難しかった本来の待機児童数が表向きになり、話題を呼んでいます。

今回はその「隠れ待機児童」の状況などを含めて、ご紹介したいと思います。

 

「隠れ待機児童」とは

冒頭でもお伝えしましたが、「隠れ待機児童」とは、国の定める待機児童の定義から外れるものの、実際は希望する保育所に入れず、何らかの形で待機している状態の児童のことです。

・認証保育所など自治体が補助する認可外保育施設に入った。
・保育所には入れず育児休業を延長した。
・特定の保育園を希望した。(自治体が通えると判断した認可保育施設に入所しなかった。)
・求職活動をやめた。
というようなケースが多いようです。

これらの「隠れ待機児童」の数は、今まで正式に待機児童数としてカウントしていた自治体としていなかった自治体があり、本来の待機児童数が把握しきれていなかったのですが、今回の調査により表向きになりはじめました。

 

「隠れ待機児童」の数

調査によると、「隠れ待機児童」の数は2016年4月1日現在で6万7354人も存在するようです。その数はなんと同時期の待機児童数の3倍近く。今までも待機児童の数の多さが問題になっていましたが、更に問題の深刻さが浮き彫りになり、政府が目指す「待機児童ゼロ」達成は厳しさを増しています。

今回の調査により、「隠れ待機児童」のおおよその多さは浮き彫りになったものの、実は「隠れ待機児童」の定義自体、まだまだ自治体によって不明瞭で統一されていません。例えば、東京都港区の場合、認可園並みの基準で設置されている「区保育室」の利用者345人も「隠れ待機児童」に含まれています。

こういった実際の自治体の取り組みを踏まえて、どこまで妥当な数字なのか、現在判断が難しいようです。そのため、厚生労働省では自治体ごとに異なる解釈を統一するために、待機児童の定義の見直しの検討を行なう予定になっています。その見直しによっては、今後政府の「待機児童ゼロ」計画の見直しも必要になるかもしれません。

なお、待機児童の問題に関しては、各自治体が懸命に待機児童対策に取り組んでいるものの、施設の整備を進めても保育ニーズがそれを上回り、思うように待機児童の対策が出来ていないという自治体が多いようです。更に保育士の人材確保の問題もあり、長期的な政策が今後も必要になると思われます。保育士として、これらの問題には今後も目を向けていきたいですね。