子どもを守る「児童福祉」

2016年12月30日 筆記試験対策 google  0

子どもを守る「児童福祉」

日本における「児童福祉」の始まり

日本の児童福祉の始まりは、第二次世界大戦後の昭和22年に制定された「児童福祉法」です。戦後、混乱する社会の中で、弱者である子どもは軽視されがちでした。その子どもたちの権利を守り、救済することを目的に制定されました。
 
「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない」(第1条第1項)、「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない」(第1条第2項)という、児童福祉の基本を定めています。特に、障害児、母子家庭、孤児、保育に欠ける児童への保育園の整備などの特別な問題を抱える児童に対する福祉を中心に法律が整備されてきました。
 
「児童」の定義は「満18歳に満たない者」と規定されています。児童福祉法は「総則」、「福祉の保障」、「事業及び施設」、「費用」、「雑則」、「罰則」の6章から構成されています。児童福祉の目的は、子どもにとっての利益です。
 
 

現代の「児童福祉」

社会ニーズに併せて変化してきた児童福祉ですが、現代においては少子化の進行と児童虐待という新たな問題への対応が求められています。特に児童虐待においては報告されているだけでも平成24年度で6万件以上と、増加の一途をたどっています。すべての子どもを社会で育むという考えのもと、「児童虐待の防止等に関する法律」が2000年に施行されました。
 
少子化に関しては、次世代育成支援対策推進法や少子化社会対策基本法が施行されています。国や自治体、事業体の責務は、雇用保障、保育所の整備などの事項が盛り込まれています。
 
 

「児童虐待の防止等に関する法律」と児童福祉

もともと、児童福祉法の中で定められていた、虐待を発見した者は児童相談所などに通告する義務、虐待が疑われた家庭や子どもの職場などに立ち入ることができること、保護者の同意を得ずに子どもの身柄を保護することができること、家庭裁判所の承認を得て被虐待児を施設入所などさせるための申し立てが定められていました。しかし、2000年以前はこれらはあまり的確に行使されていませんでした。
 
そこで1990年代に虐待が社会問題化した際に再度議論がなされ、児童虐待が身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待を示すものと定義がされました。また父母だけでなく、児童養護施設の施設長も保護者と定義することで、施設内虐待の抑止も図られました。また、児童虐待について、国及び地方公共団体の責務があることが明記されました。