「子どもの人権」について知ろう

2017年1月8日 筆記試験対策 google  0

「子どもの人権」について知ろう

皆さんは、子どもの人権と聞いて、何を思い浮かべますか。
「子どもの人権や権利についてよく考えたこともなかった」「子どもの人権とは一体何なのか」という方が多いのではないでしょうか。
今回は、保育に関わる皆さん方と一緒に、子どもの人権や権利について考えていきたいと思います。

 

子どもの人権に関する代表的なもの

子どもの人権や権利に関係する代表的な法律・宣言は様々にありますが、主なものは以下の通りです。
 

(1) 日本国憲法

1946年、昭和21年に制定された日本国憲法は「国民主権」、「平和主義(戦争放棄)」、「基本的人権の尊重」を三本柱としています。
 
日本国憲法は、子どもの人権を考えるうえで大切なものと言えます。
例えば、日本国憲法第25条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とあります。これは、生存権と言って人間らしく生きる権利であり、国民の権利であるのです。
 
さらに、人間らしく生きる権利を保障するために、国は国民に対して責任を持ち、生活に関わる社会福祉や社会保障、公衆衛生の向上に努める義務があると言っています。
 
そして、日本国憲法第13条では、「全て国民は、個人として尊重される」とあります。
これは全ての国民に関係しているのですが、日本国憲法第25条と第13条では「国民は人間らしく、そして自分らしく生きる権利を有する。」ということが明確にされています。
 

(2) 児童福祉法

1947年(昭和22年)に児童福祉法が制定されています。我が国の児童福祉の基本でもあり、未来を担う子どもたちの健全な育成を図るために作られました。
 
児童福祉法は「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない」(第1条第1項)、「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない」(第1条第2項)などが規定されています。
 
児童福祉法に基づいて、様々な問題がある児童等への施設(児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設等)へのあっせんや保育所の提供、障害児に対するサービス等が実施されています。
さらに、現代の少子化問題や児童虐待の問題などが複雑化しているため、この対応も今後の課題と言われています。
 

(3) 児童憲章

1951年(昭和26年)5月5日、児童憲章は戦後、日本国憲法や児童福祉法をもとに定められました。
3つの基本綱領と12条の本文からなります。
 
以下に挙げてみると、
「われわれは、日本国憲法の精神に従い、児童に対する観念を確立し、全ての児童の幸福を図るために、この憲章を定める。
 
 児童は、人として尊ばれる。
 児童は、社会の一員として重んぜられる。
 児童は、よい環境の中で育てられる。」
 
これは、前文と3つの基本綱領です。
さらに、12条の本文があり、児童の保護、児童に対する社会・家庭での在り方や教育を受ける権利、児童家庭福祉の目的などが挙げられています。
 
児童憲章では、全ての児童の幸福を図るために、社会全体が児童の基本的人権を確認し、その実現に努力することとなっています。子どもも大人と同じように「人間として尊ばれる、人間は生まれながらにして尊厳ある存在」として位置づけており、子どもの人権を考えるうえで、とても重要なことだと言えます。
 

(4)児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)

児童の権利に関する条約は、それまで保護される立場だった児童を「権利の主体」として定義しました。
児童の権利に関する条約では、支援が必要とされる要保護児童について、家庭環境で養護することを勧めています。これは「家庭養護」と言い、今日、注目されている養護の1つになります。
 
日本では「施設養護から家庭養護へ」を目標に取り組まれているのですが、その基盤がまだ不十分なので、今後の課題となっています。

 

子どもの人権や権利についてのまとめ

今後も社会全体で子どもの人権について、もっと知り、もっと考えていかなければいけない問題だと思います。子ども一人ひとりが、人として尊ばれ、個人として尊重されなければならない存在なのです。